「音」楽に「専」らのめりこみ「満」足と「充」実を多視点から伝えるブログ
 
「waypoint 2015」→「waypoint 2016」


cinema staffの赤坂BLITZワンマンライヴ「waypoint 2016」に行ってきました。シネマ初のホールワンマンである12月2日の豊島公会堂公演「waypoint 2015」の当日に急遽決まったというこの追加公演「waypoint 2016」。いままで行ったシネマのワンマンは全部レポートを書いてきたんだけど、今日は普通に観に行くオンリー。本当はワンタンマガジンでレポート頼もうか悩んだんだけど……。非常に個人的なことで恐縮ですが最近わたくし文章を書くことにおいて自信喪失しておりまして、頼む勇気が出なかったのです。でもいいライヴを観ちゃうと無性に言葉にしたくなるのがライターの性でしょうか。(注:これはレポートではありません)

『blueprint』とそのツアーファイナルのZepp DiverCityでシネマはひとつやり切った――というと少し語弊があるかもしれないけど、ひとつ大きな到達点を迎えたことは間違いないと思うんですよね。あのZepp DCは本当に金字塔みたいなライヴだったと思う。そこに変化を求めたのが『WAYPOINT E.P.』と『SOLUTION E.P.』という2枚のEPだと思う。そしてcinema staffの第2章の幕開けを確信したのが豊島公会堂公演。セットリスト、ライヴの運び方、演奏、歌、すべてにおいていろんなことに挑戦してることがわかった。だからあのライヴはシネマが積み重ねてきたものを少し崩す作業だったと思うんです。「これまで作り上げてきた積み木で、どんな形ができるだろうか? このかたちにするには他にどんなパーツが必要か?」みたいに、自分たちの新しいライヴのかたちを探しているというか。

この「waypoint 2016」というライヴも、その延長線上にありました。「waypoint 2015」が第2章のプロローグなら、「waypoint 2016」は第2章の第1話、かな。豊島公会堂よりもアッパーな曲が多かったんだけど、豊島公会堂の流れを汲んだ、すごく綺麗なライヴだったと思う。前までのシネマならこういう曲たちでああいうライヴをすることはなかったんじゃないかなと思います。

ウィーダスンの歌も丁寧だったし、あまり力んでないように見えたので声も綺麗に出てたし、ギターの弾き方も丁寧だった。あと、三島さんがお客さんへ示すリアクションが大きくなってるなと思った。お父さんの優しさに近い感じ。久野さんの刻むドラムも的確なリズムで、カラフルさというよりは安定感が強かったかな。辻さんも一音一音に集中しているように見えたし、4人総じていつもの緊張感と瞬発力を持ちつつ丁寧でした。だから綺麗だった。【GATE】のイントロのギター、飯田さんはいつももっとがしがし鳴らすもんね。それが触ったら解けてしまいそうなくらい繊細な粉雪みたいな音をしてた。あと、全体的に三島さんのコーラスもすごくソフトで良かった。うぃだすんとみしまさんの声の相性が過去最高だったと思う。

2014年〜2015年Zepp DCまでのシネマは、演奏力にプラスして、気持ちが先走ってつんのめりそうになるんだけどぎりぎりつんのめらない、みたいな絶妙な感覚がぞくぞくしたし涙腺を崩壊させました。いまのシネマの方向性でぞくぞくする感じの高揚を感じられる日が来たらいいなあ。

こういう書き方をするといまのシネマに不満があるふうに見えるかもしれないけど、全然そんなことないんですよ。わたしは変わっていこうとしているシネマがすごく勇敢だと思うんです。わたしも文章書いてるから、その気持ちがわかるんですよ。こういうふうに持っていくのは自分の十八番だから絶対決まる!とか。でも毎回同じことしてても、先に進めない気がして。わたしも最近自分の文章を壊す作業をしてるから、そういうシネマの姿勢にすごく刺激されてるし、共鳴しています。ポリシーを崩さないまま意識的に変えていくって、すごい勇気だと思うんだよ。
オープニングはライヴ映像とともに三島さんの作ったインスト曲が流れてました。ポップでワルめなファストナンバー。アルバムに入るのかな? 【deadman】ベースがかっこよすぎるしメロディが綺麗だし、1サビのうぃだすんの歌で泣きそうになった。【wildcard2】はもともとの【wildcard】のイントロを付け加えてたけど、いや〜〜これめっちゃかっこよかったな!! ちょっといつもより気が抜けた飯田さんの声がナイス! 楽器のディストーションとドラムの迫力半端ない。アウトロのハードコア感も超よかった。

からの【tokyo surf】でテンション上がらないわけないっしょー! 1階にいたら間違いなく踊ってクラップしてはしゃいでたね! でも私の周りみんなレポート稼動の人たちだったから自粛しましたね! とはいっても動きまくってたし笑いまくってましたけど! お隣の男性ライターさんごめんなさい!

いやー、うぃだすんMCキレッキレだったよね! みしまさんが「ニコ生で全世界に配信されている」と喋ってるのをぶった切って「ブラジル〜!」って超いい笑顔で手を振ってるのとか大笑いした。三島さんの「モルディブ〜!」も良かったです。ただ飯田さんの思い付き発言に付き合う久野さん三島さん結構大変だろうなと思った笑

そしてそして、初の全国流通盤『document』の完全再現! シネマって昔から過去曲も満遍なくやるバンドだから、わたしもほとんどライヴで聴いたことあるんだけど(【部室にて】は初めてだったかも)、やっぱりずっとステレオやイヤフォンで聴いてきた曲順で演奏されると、アルバムがその場に立ち上っていく感覚があって、どきどきしたなあ。特に『document』はわたしとシネマの出会いの作品だから。当時専門学校2年生で音楽雑誌への就職活動が全然うまくいってなかったわたくしは「なにこの残響の新人バンド!! メンバーは21歳!? それなのになにこの演奏力と才能!!」とシネマに嫉妬しまくりでした。

【サイクル】がすごく良かったな〜。内にこもった感じをすごくエモーショナルに膨らませていたというか。飯田さんの歌は2014年からものすごく良くなってると思うんだけど、ミディアムテンポの過去曲を歌うとそれがめちゃくちゃ際立ちますね。それは演奏にも言えることで、21歳の彼らでは成し遂げられないことをいまの彼らはできるんだなと思った。彼らが初期よりも魅力的なのは、初期の純粋さやふつふつとした気持ちをを残したまま成長してるからだと思います。アウトロもドラマティックだったなあ。【KARAKURI〜】のイントロのドラムの迫力〜。『Symmetoronica』の完全再現待ってます!!!!!!!!

【切り札】は完全に育ってました。力強くて優雅で洗練されてて都会的。辻さんのギターが超良かったな。新しい表情が生まれてた。東京の音だ〜〜。飯田さんの「混ざっていけ!」で【西南西の虹】。これがまためっちゃかっこよくてねー! がむしゃら感はなくて、ただただ突っ走る感じ。すごいヒーロー感あった。イントロで虹色の照明が広がってて、この曲「虹」って言葉入ってるのに虹色似合わないな〜と思った笑(ラルクの虹も虹色似合わないけど……虹の曲は虹が似合う曲が少ないかも?) 【exp】も同じテンション感だったかな。三島さんが「ニコ生観てる人もおうちで居間で歌ってください」と言っていたのが微妙にツボでした。居間。笑

そこからの【青写真】が、導引のアレンジも含めて素晴らしかったなあ。いまシネマは【青写真】で歌っていることをちゃんと体現してるんだもん。なんてドラマなんだ……!!! シネマかっこよすぎか!! おまけにツインギターもドラムもファンファーレみたいに明るくて、ばーって真っ青な海が広がっていくような気がしました。

……長っ!!! でももうちょっと書きます。

アンコールは物販紹介でウィーダスンのタオル「回せ〜!」トート「回せ〜!」アクリルバングル「かざせ〜!」パーカー「燃やせ〜!」のくだりが最高だった笑 パーカー着た辻さん見て「お店にいるときの辻さんみたいだな」と思ってたらそれをウィーダスンが言ってくれて笑ったし、2月に年末の話してるとこも笑ったし、レンタルベストを借りてる人がそれほど多くなかったことにも笑いました。

【lost/stand/alone】はものすごくシネマ印の曲。ポストロックっぽさとポストハードコアをポップにまとめてるけどセンチメンタルな空気がある。Cメロがやばかった〜! うぃだみしのユニゾンの迫力すごい!! あれこそエモ……!! そのあとのギターも感傷的でいい!! ダブルアンコールは【海について】。【lost/stand/alone】の「話したいな これからのこと」という歌詞を聴いたときに【海について】の「話がしたいな。どこでもいいから。欲をいうなら、海がみえる所で。」という歌詞を思い出したんですよね。ニューアルバムツアータイトルの「about eve」が「イヴについて」→「海について」を彷彿とさせて、おおおおお!って。だから最後にこの曲を聴けたのがうれしかった。

三島さんの「簡単にくたばってたまるか」「まだまだやります」という言葉、やっぱり第2章なんだなと思った。だって2015年はZepp DCもOOPARTSも「いつまで続けられるかわからないけど」という枕詞がついてて、そんなこと言わないでよ、こんなに素晴らしい音楽を作るんだから、と思ってた。けど変化を求めて新章に突入したシネマは、未来への期待と一抹の不安を抱えながら前に進んでて、その姿は遠くに、だけど確かに、大きく見えた。

エンドロールで【希望の残骸】(だったかな)という新曲が流れたんだけど、江口さんのプロデュースもあってストリングスが入ってスタイリッシュな開けた曲でした。すごく良かった。サビのメロディもシンプルでキャッチーだからシネマにしたらちょっと新鮮。あと、この曲もCメロが良かった〜。ドラムの手数が多いけどなめらかでやわらかい【borka】系の曲。5thフルアルバム『eve』楽しみすぎる。「eve」というタイトルはアダムとイヴのイヴなのかな。どうなんだろうな。

そんな『eve』は、わたしの誕生日にリリースだそうです。5月にリリースすることは聞いてたんだけど、まさか18日とは。ART-SCHOOLも5/18リリースらしいから、なんか盆と正月が一緒に来る感じ。自分の大好きで尊敬してやまないバンドのめちゃくちゃかっこいいアルバムが自分の誕生日に出るなんて最高の誕生日プレゼントだ。

確固たるポリシーを持ちつつ変化を恐れず挑戦する姿勢を見ていて、シネマ大人になったなあ、と思ったり。わたしが仕事で関わるようになって今年の夏で4年になるけど、その4年の間でも彼らは本当に成長していると思う。私が豊島公会堂で感じた第2章の幕開けは間違ってなかった。確かにcinema staffは次に進んでいます。彼らはやっぱりスーパーマンでした。スーパーマンの原稿を書く身なんだから、わたしもスーパーマンに相応しい文章を書けるようにこれからもがんばろう。6月18日はcinema staffのホーム、海に浮かぶライヴハウス・Zepp DC集合で!!




cinema staff "waypoint 2016" setlist

01 theme of us
02 deadman
03 great escape
04 wildcard2
05 tokyo surf
06 REDICULOUS HONOR

07 AMK HOLLIC
08 ローリング
09 サイクル
10 優しくしないで
11 部室にて
12 KARAKURI in the skywalkers
(07 to 12 from 1st mini album "document")

13 切り札
14 西南西の虹
15 exp
16 青写真
17 GATE

encore
18 lost/stand/alone
19 Poltergeist

encore2
20 海について
【2016.02.26 Friday 16:26】 author : sayako oki
| 音樂(実演) | - | - |
 
著者近況
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