「音」楽に「専」らのめりこみ「満」足と「充」実を多視点から伝えるブログ
 
小学生ぶりの歯医者さん
TwitterとかInstagramでもギャーギャー騒いでおりますが、最近歯医者さんに通い始めました。ちょっと前から右顎が痛くて、ああこれは虫歯がだいぶヤバイな……でもいま眼科に通ってるから眼科と両方は金銭的にきついし、なにより歯医者さんに行きたくないな……と思っていたら熱は出るわ痛いわで仕事に手がつかない。というわけでおかんのお店の常連さんが通っている歯医者さんを紹介してもらい急遽行ってきました。

わたしはそんなに痛みに弱いほうではありません。小学生の時に通っていた歯医者さんも怖くもなんともなかったし、注射なんていまでもほんと気持ちよくて大好きで毎日したいくらい。でも中学で静岡に引っ越して、どこの歯医者さんに通えばいいのかわかんなかったのもあって疎遠になり、そのうち歯医者さんのことが漠然と嫌になりました。最後に診てもらったのは高校の健康診断かなあ。虫歯があると言われましたが、歯医者さんが嫌で放置し、三十路に至ります。

歯の痛みの原因を診る前に、歯科助手さんがわたしの歯を1本1本チェックし始めました。そのとき、いろんなことを思い出しました。なぜわたしが歯医者さんに行きたくなかったのか。その理由はわたしの歯並びでした。小学生の時から歯医者さんに行くたびに、健康診断で歯を診てもらうたびに、歯並びの悪さを指摘されました。「これはひどいな」「噛み合わせが悪い」「歯並びが悪い」「治したほうがいい」「歯並びの悪い人は寿命が短くなる」――子どもながらにその言葉たちや、先生と看護師さんの「うわっ」というリアクションがつらかったのです。わたしの歯は醜くて恥ずかしい、見せたくない――小学生の時のあの感覚が体にしっかりと蘇ってきて軽くパニックになりました。

歯のレントゲンを撮ったあと先生に診てもらったとき、先生が「磨きにくいところが虫歯になっちゃってるね」と言いました。わたしはその言葉に思わず「歯並び悪いんですよね……」と零しました。すると先生はこう言いました。「んー、まあでもね。そんなにひどいほうではないよ」。わたしはその言葉でなんだか一気にほっとして、身体の力も抜けていきました。

歯の痛みの原因は親知らずの虫歯でした。その場ですぐ抜くことが決まりました。歯を抜くのは初めての経験だったけど、「痛くない? 痛かったら手を挙げてね」と気遣ってくださって、まったく痛みを感じないまま抜歯は完了しました。

この前抜いたとこの抜糸をしてきて、そのあとは歯の磨き方をレクチャーしてもらい、歯垢除去をしてもらいました。プロが伝授する歯みがきのテクニックには目から鱗で感心しきり。歯垢除去は見えないけどどんどん綺麗になっていくのが感覚的にわかってめちゃくちゃテンションがあがった。自分の身体をメンテナンスするってこんなに気持ちのいいことなんだな……と思ったのは生まれて初めてかもしれない。

20代は自分を犠牲にしまくってただただひたすらがむしゃらに走りまくって、そのことに後悔はしていないし、間違ってなかったとも思う。でも30代は自分をもっと労ってもいいのかなと思いました。もういい大人だし、自分を整えることでいいパフォーマンスができるなら、そのほうがいいかなって。ただそのぶん20代の自分には負けたくないですけどね。

次の歯医者さんは5/18の朝9時。誕生日に朝イチで歯医者さんなんて、歳を重ねることへの意識が高いわね沖さんったら。歯を健康にして、いつまでも美味しいごはんを食べ続けたい……。食いしん坊万歳! って締めがこれ?
【2018.04.28 Saturday 12:43】 author : sayako oki
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卒業制作
うちの専門学校の音楽ライターコースの卒業制作はクラスで音楽雑誌を作ることでした。コンセプト立案、取材のオファー、雑誌を作るからなにからなにまでを生徒で考えないといけなくて、わたしは世に出回っている雑誌みたいなことができると思ってたから、その方向性は正直最初はめちゃくちゃ不服でした。

ほかの学校は先生が全部おぜん立てしてくれていることが多く、なんてラクなんだろう!と思いました。生徒が自主でやっていると相手にしてくれない大人も多くて、先生たちが言ってくれればすぐOKもらえるのに、とぶつぶつ不満ばかり持っていました。

でもいまは、あの経験がすごく良かったなあと思っています。「巷にある雑誌と同じことをしても仕方ないでしょう」と言われても「その方法論が支持されているから世に出回ってるんだろ」「まずその方法論を取得させてくれ」と思ってたけど、学生みたいなスキルも経験もない、熱量だけしか持ち合わせていない未熟者が、世に散々出回っている方法論を使いこなせるわけがないんです。若者は、経験豊富な大人が作り上げた枠組みに押し込められるほど手なずけられるものでもないし、そんなに上手にできてない。若い子だけで作るんだったら、若い子たちの感性と思考だけで作ったもののほうが、純度が高くて面白いものになりますと思います。

先生たちはそれを影からそっとアシストしてくれました。決めたものに対してアドバイスをしてくれたり、たまには挑発してきたり。挑発されてブチギレて原稿全部書き直したのもいい思い出です。そのお陰でめっちゃいいものになったし、自分の書きたいことが書けたなとも思います。卒業制作にまつわるいろいろはクソほど大変だったけど、あれは編集の原体験だったなと思います。卒業式当日に完成本が届いたんです。こんな美しいタイミングで受け取れたのも奇跡的。クラスのみんなで「まじで神がかってない? うちら持ってるよね〜!」なんて図に乗ってました。

去年卒論の取材でわざわざ新幹線で1時間以上かけて小田原に住むわたしのもとまで来てくださった大学生さんからご卒業決定のご連絡が来て、そんなことを思い出しました。彼も1年間、就活と卒論に明け暮れたんじゃないかなと思います。卒業制作での経験がいまのわたしの力になっているように、それらの経験や思い出はこれからの彼を支える力になるでしょう。ご卒業本当におめでとうございます。
【2018.03.16 Friday 12:29】 author : sayako oki
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近況報告みたいな告知みたいな
こんにちは。ライターの沖です。最近のわたしはちょっと仕事量が半端なくてやばい感じです。なのにブログを書くという矛盾!

■Instagram
最近TwitterとInstagramの住み分けが自分なりにわかってきまして、Instagramはプライベートやパーソナル寄りな感じで投稿する感じに落ち着いています。鍵かけてるんですけど、読者様や友人知人、お仕事関係の方々はもちろん承認いたします。ただ、クソくだらないことばかり投稿してるのでフォローをしてもらうのは非常に忍びないです。それでもいいぜ!っていう方々だけぜひぜひ。しれっと(もちろん問題にならない範囲で)自分に関する情報を先出ししたりしてます笑 アーティストの情報は先出ししないよ! そんなの当たり前だよ!
https://www.instagram.com/s_o_518/

■就職できなかったフリーランスライターの日常
私生活上の親しい人たちからちょこちょこと「ワンタンマガジンでエッセイを書いたらどうか」と言ってもらっていて、それはちょっと自己主張強すぎない〜〜〜???? と思ってやってなかったんですけど、求められているものならばやってみようかなと思い、先日第1回目を公開したら、意外と評判が良くてびっくり。というわけで月いちペースくらいで続けていこうと思います。エッセイ書くのは結構トレーニングになるわ。もうちょっと本を読んだほうがいい気がしてきた(気づくの遅すぎる)
http://one-tongue.net/2018/03/02/3501/

■ヘルペス性角膜炎
最近告知できる記事がほとんどないのは、2月にヘルペス性角膜炎になって11日間現場仕事をお休みしていたからです。ご迷惑をおかけした方々大変申し訳ございません。ウイルスが死滅することはないので、完治できない病気なのですが、極力ストレスをためず、疲れをためないことが予防策だそうです。自分の身体は自分で守るしかないので、努めていきたいと思います。

■今月末から来月にかけて
とにかくいっぱいお仕事していててんてこ舞いなので、今月末から来月にかけてたくさんいろんな媒体さんへの記事掲載のお知らせできると思います! 1本1本心を込めて書いています。お時間の許す限り、是非お読みくださいませ!

■ワンタンマガジン
こちらも今月中にインタビュー記事を1本アップ! そしてディスクレビューも書けたらなと思っております。いま水面下で進めている企画もいくつかありますので、ぜひこれからもチェックしていただけるとうれしいです。仲間に入りたいひとはいつでも声かけてください。人手不足が深刻です。連載してくれるアーティストさんもお待ちしております。TwitterやFacebookページのいいね!もよろしくお願いいたします! 求めてばっかり! ごめんなさい!!
https://www.facebook.com/onetonguemagazine/
https://twitter.com/one_tongue

年度末のお忙しいところ恐縮ですが、いろいろチェックしていただけたらうれしいです〜〜。皆様いつもありがとうございます。皆様のおかげでがんばれます。これからも(ヘルペス性角膜炎にならない程度に)がんばります! 今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
【2018.03.10 Saturday 15:48】 author : sayako oki
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影響
みなさん、受けてますか? 影響。

人間は影響を受ける生き物だと思いますが、その影響というのはいろいろありますよね。わたしもライターを始めて今年の5月で8年になるものでして、ありがたいことに若いライター志望さんから「沖さんみたいな文章を書きたくて」とおっしゃっていただいたりするんです。うれしいなあと思うと同時に、わたしなんかに影響を受けてほしくないなあ、と思います。

わたしは「この人みたいな文章を書きたい」と影響を受けた同業者さんがいません(※駆け出しのころにアドバイスをされたことは抜きにします)。「こういう立ち位置のライターさんになりたいな」と思ったことはあるし、定期購読していた雑誌もあったんですけどね。なんでなのかなあ、と考えたとき、理由がふたつありました。

まず、わたしは文章を読むのが好きな人間じゃなくて、書きたがりだったのです。ちょっと雑誌とか読んでみると、熟読&読了する前に「あ、わたしもこういう感じのこと書きたい!!」と思って雑誌を置いて、自分なりのレヴューとかを書いちゃったりして。読むより書くことのほうが何十倍も何百倍も好きなんです。

もうひとつは、文章を読んでいて「わあ! わたしもこういう文章が書けるようになりたい!!」とうらやましくなっちゃう人たちはみんな小説家とミュージシャンでした。だからわたしがライターを志したのは、ART-SCHOOLの木下理樹さんの旧・狂人日記がきっかけだったんです。「こんなふうに繊細で色気がある言葉で音楽を表現したい……!」と思いました。

面白い文章を書くミュージシャン多いですもんね。アルカラの稲村さんとか、People In The Boxの波多野さん、モーモールルギャバンのゲイリー・ビッチェさん、sleepy.abの成山 剛さん……挙げていくとキリがないですけど、ミュージシャンのブログには影響を受けているかも。リズムがいいんですよね。あとは無駄がなくて俗っぽくならない表現をする人が好きなので、純文学が好きです。新聞の文章も結構好き。理由はかっこいいから(低偏差値コメント)。

同業者さんの文章を読むと病むので笑、精神衛生をキープするためにあまり読んでいません。「そういうところがだめなんだ!」と言われることもたくさんあるし、自分自身もそう思うけど……。病んじゃうんだもの。もう仕方ないですよね。病んだら元も子もないから。

でも、影響って、全然違うところから受けたほうが突飛で面白いものが生まれるんじゃないかな。3ピースバンドがオーケストラにインスパイア受けてもいいと思うし。小説に価値観変えられて、その結果に音楽が生まれるとか、とても素敵なことだと思います。わたしは冨樫義弘作品にめっちゃ影響を受けているので、幽遊白書みたいな文章を書きたいです。目指せ! ライター界の幽遊白書!!!! ジャンプ育ちらしく、夢はでっかく!!!!!
【2018.02.25 Sunday 23:41】 author : sayako oki
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ただより高いものはない
ワンタンマガジンは取材するお相手からお金をいただいていません。

金銭の授受がないということは、対等な関係と言うことです。だからわたしもいい記事を作るために結構自分の意見を強めに言います。でもこちらのやりたいようにしたいわけではなく、お互い意見を出し合って一緒にいい記事を作りたいと思っています。

だから、「まあ無料だし」だけのテンションで来られちゃうと結構しょんぼりしちゃう。お金は発生してないし、わたしも利益は求めてないけれど、普段わたしがお金を稼いで生活をしている技術を無料で使っているということはわかってもらいたい……と思ってしまうのです。当たり前ですが、ワンタンマガジンの取材を入れていたら、その時間にわたしはほかの仕事を受けられません。わたしの時間を使っているということもわかってほしいのです。少ない金額or大したものではありませんが、カメラマンさんにもお礼はお渡ししています。

ワンタンマガジンというメディア自体に拡散力はないかもしれません。でもわたしはライターだけで生活しています。アルバイトもしていない、書くことだけで生活しています。そのプライドはあります。べつに見返りを求めているわけではないけれど、それを「まあ無料だし」のテンションでやられちゃったり、「全部こっちのスケジュールに合わせてくれなきゃ困ります」みたいな姿勢で来られちゃったり、歩み寄りがないと、やっぱりしんどいです。

わたしは商業メディアでできないことをやりたくて、面白いこと、たのしいことをしたくてワンタンマガジンを始めたんだけど、それらの理由でたまにたのしくなくなっちゃうことがある。……という愚痴っぽいブログになっちゃいました。すみません。

愚痴らせてもらったぶん、明日からすっきりした気分で仕事しよう。そんでもって人間力上げていこう! やっぱ人間力高い人はかっこいいもんね。自分がかっこいいと思う人になりたいなあと思います。日々しょーじん!
【2018.02.18 Sunday 02:34】 author : sayako oki
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財布と生活


2007年。専門入学直前に1万円の白い革財布(銀のドット入り)を買ったら、使い始めて3ヶ月くらいで銀が変色し、白い部分も汚れてきた。「白い財布はあかんし、中途半端な安物もあかんわ」と思った23歳のわたしは、その年の夏にヴィヴィアンの財布を長財布を買った。本当はもっと気に入ったデザインがあったのだが、23100円が限界だったし、それも予算オーヴァーだった。

わたしは音楽媒体で働くことを目標に専門学校に入学した。当時は伊豆高原に住んでいて、そこから西新宿のはずれの学校まで新幹線も使って片道3時間かけて通っていた。田舎に住んでいたからどこに行くにも財布が必要で、定期入れを落としたことがきっかけでPASMOも財布に入れることにした。財布にはバファリンもお守りも絆創膏も入れてある。無意識のうちに「財布がひとつあればどこへ行くにも安心」という状況を作っていた。

だがその財布、2017年の春ごろからファスナーの布の部分が破れてきたり、閉まりも悪くなり、本革の部分はめくれてきたりと、ガタがきはじめた。それからというもの、新しい財布を探すためこまめに丸井と伊勢丹を覗くようになった。だがいつ見てもどの財布もどうもピンと来ない。めちゃくちゃ魅力的なものがふたつあったが、それぞれ12万円と8万円だった。貧乏人には無理無理。それならいいイヤホン買うわ。

そんなこんだで10ヶ月ほど経ち、今年の1月中旬にファスナーの一部分が壊れ、1月30日にはとうとう完全に現金入れのファスナーがすべて閉まらなくなってしまった。というわけで次の日、丸1日かけて新しい財布を探した。丸井伊勢丹西武京王小田急といった百貨店やアウトレットを見て、グッチコーチプラダバーバリーアナスイサマンサタバサなどなど本当にいろんなところの財布を物色し、最終的に結局またヴィヴィアンに落ち着いた。

家に帰り、壊れた財布から新しい財布に中身を移す。ひと通り移し終えて、ふと10年半使い続けた財布に目をやる。その財布を使っていた10年半のことが鮮明にいろいろと思い起こされた。専門学校時代の同期の顔も、いまは疎遠になってしまったあの人たちの顔も、旅行に行ったときのことも、待ちに待ったCDを買うときにこの財布からお金を取り出したときのことも、楽しかった飲み会のことも、本当にいろんなことが蘇ってきた。

中身がなくなって薄くなった財布は、なんだか急に生気がなくなってしまったようで、これまでよりもボロボロ具合も汚れも際立って見えた。職務を全うし満身創痍で現役引退するという事実は、がむしゃらに夢を追いかけ続けた専門学校〜若手ライター時代の青春の終わりを告げられたような感覚にもなった。(でも専門学校生時代に買ったiPod classicがまだ現役だけど!)

この財布と生活をともにした10年半という時間は、自分の人生のなかでも非常に濃く特別な時間だった。これからの日々もそう思えるものにしたい。まずはこの新しい財布のクレジット一括払うミッションというエピソードゼロを乗り越えてからですかね。
【2018.02.01 Thursday 14:51】 author : sayako oki
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熱いわりにドライ
完全に自分の話なので、読まなくて全然オッケーのブログです。言葉にして発信しないと心情が整理できない&前に進めないという厄介な性分でして。。

親しい人から「他人に興味がないでしょ」、家族みたいな存在で大好きだった友達からは「人を好きになったことある?」と言われるほど散々なわたくし。言われた当時は反論したけど、いま落ち着いて考えてみると半分当たりで、半分違うかなあと思います。

そのへんの性質はライターのスタンスにも反映されていて、わたしのアーティストに対する「好き」という気持ちは、超上から目線みたいだけど「評価する箇所がある」と「尊敬できる」という気持ちとイコールです。だからたまに「誰推しなんですか?」とか「メンバーの中で○○が好きなの?」とか「○○くんのこういうとこ超かわいいですよね」とか言われると「え????????」と思ってしまうのです。わたしの推しは安住アナと大倉忠義だけだし(10代のときから好き&ふたりともいまも仕事に関係ないので)、それでもそんなに熱心に出演番組チェックしているわけでもないし、最近は関ジャニ∞も箱推しになってきました。

こういうこと言うと、ドライだね〜つまんないやつだね〜可愛くないね〜と言われたりするのですが。もちろん人として友好関係を築けることは超幸せだし、関わっている方々全員ごはんや飲みに行こうと言われれば喜んで行きます。仲良くなるのは大歓迎だし超うれしいけど、虎視眈々と「仲良くなりたい」と狙っている要素は皆無なのです。仕事に必死でそんなこと考える余裕ないです。アーティストに限らず関係者さんもそうだし、これまでの学生生活やアルバイト先でも同じような感じ。アルバイト先の人とは友達にすらなれない(友達になっちゃうとバイト先でどういう振る舞いをすればいいかわからない)くらいだったから、だいぶ緩和したと思います。

たまに「立場を利用して近づこうとしてる」みたいに言われたりして、もう勘弁してくれよ!という気持ち。30過ぎてからだいぶなくなったけど、いまでもたまに言われるので落ち込む。年齢とか関係なく、わたしはそのアーティストの魅力をひとりでも多くの人に伝えたいだけなのです。わたしが「いい」とか「好き」と発信するだけで興味を持ってくれる人も(少ないとはいえ)いらっしゃるので、それなら発信していきたいし。なにより単純に、お世話になっている人たちの力にはなりたいですよね。自分のできるだけの力を注ぎたいし。

私生活と仕事は分けたいタイプなのですが、友達から「沖ちゃんの場合はそれも全部仕事のため……というか書くためだよね」と言われたことがあります。私生活を充実させるのは仕事で得られない刺激を得て、それを書くことに還元するためだと。いろんな人と話したいと思うのもそうだろうと。あー、確かにそれはあるかもしれないなあ、と思ったけど、わたしほんと人を利用している非情な人間な感じがしますよね。もちろんその人を大事にしていることには変わりないんだけど、生活の主軸が書くことなのは間違いないから。

ということもあって「他人に興味がない」や「人を好きになったことあるの?」と言われたことにも、時間が経ってちょっと納得してしまったのです。他人に興味がないことはないし、人を好きになったこともありますけどね!

いいと思ったアーティストは全力でいい部分を評価して微力ながら広めていきたいし、文章を通して読者さんとコミュニケーションしていきたいし、自分の文章や取材でアーティストさんに刺激を与えられたらうれしい(印象に残らないのがいちばん無意味だと思うから、ケンカしたいわけではないけど怒らせてしまうのもある意味アリだと思っている。嫌われるの怖がっていたらいいものも書けないし、いい取材もできないというのが持論です)。どんなに好きなアーティストにも最低1枚はピンとこないアルバムがあるのは当然だと思っているし、アーティストをリスペクトしているぶん、リスナーとしてのプライドも持っていきたいなと思うわけです。

というわけで今日も原稿を書きます。
【2018.01.05 Friday 14:22】 author : sayako oki
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年末のご挨拶
いつも記事を読んでくださっている皆様、SNSやメールでリアクションやメッセージを送ってくださる皆様、ライヴで声をかけてくださる皆様、アーティストの皆様、ご関係者の皆様、友人の皆様、家族、2017年も大変お世話になりました。ありがとうございます。

今年はスクラップ・アンド・ビルドな1年でした。5月から8月は何かに取り憑かれてるレヴェルで公私ともに生き地獄でした笑 ずっと大事に守っていた縁が壊れてしまったり、ずっと堅実に積み重ねていたものが一気に奪われてしまったり。絶望感しかなかったですねえ〜。生きた心地がずっとしなかった。

でも、疎遠になっていた縁がまたつながったり、新しい出会いがあったりと、なくなるだけではなかったのが救いでした。絶望感のなかでいろんなことを考えたし、自分がどういうスタイルで書いていきたいのか、自分がどうしていきたいのか向き合うことも多かったです。大人になればなるほど、なんとなくやり過ごすことが増えていくけど、なんとなくのまま生きていったら自分はだめになると思った。自分を見つめ直すいい機会だったのかなと思っています。

いろんなことに気付けた1年でした。それはいろんなことを乗り越えられたからだし、乗り越えることになったのは失うものが多かったからだと思います。つらかったし、いまもつらいけど、いい年だったし、幸せだなと思います。わたしがこうしてライターの仕事をするという夢を叶えているのは、関わってくださっている方々、かつて関わってくださった方々、みなさんのお陰だと心の底から思います。縁が途切れても、その事実は変わりません。ずっと忘れたくないし、ずっと大事にしていきたいことです。

乗り越えないといけないことはたくさんあるけれど、時には落ち込みながら、前向きにサヴァイヴしていきたいものです。青くさく真摯に謙虚にまっすぐ向かい合っていきたいと思います。長々独り言、申し訳ございません。お読みいただきありがとうございます。来年もどうぞよろしくお願いいたします!
【2017.12.31 Sunday 01:52】 author : sayako oki
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主観
音楽メディアで働くことを目指して音楽系の専門学校に入った。専門学校2年生の在学中にインターンとしてライターさんのアシスタントを始め、「ライヴレポート書いてみる?」と言われて生まれて初めてライヴレポートというものを書いた。その当時田舎住まいのわたしはライヴハウスに行くのも年に3回が限界だった。ライヴレポートを読むとライヴに行けないことが悲しくなるから、ライヴレポートというものを読んだこともあまりなかった。

ノウハウがわからないまま書いたライヴレポート処女作はぎったぎたに言われてボツになった。どんなことをぎったぎたに言われたのかは記憶から抹消したらしくさっぱり覚えていないが、そのとき言われた言葉で唯一覚えている言葉がこれだ。

「沖さんがどう思ったのか、どう感じたのか書かないと意味ないんだよ」

同じようなことを音楽評論家の講師にも言ってもらったことを思い出す。音楽について文章を書く世代の違うおふたりがこう言うのだから間違いないと思った。文章は「自分がどう思ったか」を書くことが正しいと信じた。それは自分自身の感覚を信じることでもあった。

でも誰もがそういう考え方を持っているわけではなかった。「沖さんの文章は主観が強すぎる」と言われたこともあるし、自分の主観の部分がオールカットされて世に出たこともある。「これじゃ載せられない」「歌詞について触れる必要はない」「あなたの感覚の比喩は要らない。もっとどんなジャンルなのか、どんな音楽に似ているのか書いてくれ」――自分の信じたことが真っ向から否定されることは少なくなかった。

自分はどういうものが書きたいだろうか? そう考えたとき、やっぱり自分なりにアーティストにスポットライトを当てたい、自分なりにそのアーティストの音楽を言葉で表したいということだった。そのとき「自分がどう感じたかを書くこと」は必要不可欠だった。「尊敬と配慮は忘れずに自分の主観を書こう。それで嫌われたなら仕方がない。相性が悪かったとしかいいようがない。当たり障りのないものが書きたいの? 違うでしょう?」。そう自分に言い聞かせながら書き続けてきた。

今日届いた編集さんからのメールにこう書いてあった。「沖さんの主観をいろいろ織り交ぜてほしい」。「好きな気持ちを存分に出してくれて構わない」や「自由に書いていただいて結構です」と言われることも多く、その答えとしてわたしは主観を書き続けてきたけれど、こんなにストレートに自分の主観を求められたのは、7年半の人生で初めてだった。何気ない一言だったと思うが、わたしはなんだかとてもうれしくて、涙があふれてきてしまった。

自分の主観が正しいとは思っていないし、間違っていてもいいと思っている。わたしの「わたしはこう思う、こう感じたよ」が、誰かの何かしらの刺激になることを願って、わたしは今日も文章を綴る。
【2017.11.25 Saturday 00:15】 author : sayako oki
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歌詞=
この前眼科で気球で視力測って、使ってる眼鏡の度数を調べられたあとに、人力の視力検査をしたんですけど、わたし片目0.02レヴェルのド近眼なもんで、裸眼を測るときには視力検査の盤面ではなく、看護師さんがランドルト環が描かれた紙を手に持って、それで測るんですよね。そんな感じで看護師さんに「わかりません」と言うと「だよねー、わかんないよねー笑」と言われ、「右……?」と答えると「えっ、意外と見えてるね!」と驚かれるという、いやいや確かにド近眼だけども患者相手にそのリアクション人間味あふれすぎやろ。楽しかったです。

今日は付き合いもまあまあ長くなるバンドにインタヴューをしました。わたしはもともと歌詞の意味とかを聞くのが苦手というか、なんか俗っぽくなるから好きではないんですね。もちろん込めた想いを話してくださるなら、それはとてもうれしいし「ああそういうことなのか」とも思えて面白いんですけど。自分から積極的に歌詞の意味を解剖していくことに興味がないんです。

それってなんでなんやろー、と自分自身に対してもずっと思ってまして。たぶん、ほんまに知りたいことなら、聞いてると思うんですよ。でも聞かないということは、やっぱそんなに知りたいと思ってへんねやろなーと。

そんで今日インタヴューをしていて思ったんですよね。歌詞って言葉じゃないねんな、音楽なんやなと。歌詞は音楽の一部とかではなく、歌詞そのものが音楽なんですよ。音でやっていることを言葉でやっているのが歌詞なんじゃないかと。

このギターの音は海みたいだね、とか言ったりすると思うんですけど、それとまったく一緒ですよね。その歌詞でイメージが膨らむとか、そういうのでいいと思うんです。

もちろん最後まで走り抜けて〜みたいな直球メッセージがドン!と乗った歌もあるし、そういう音楽の強さというものもあると思うんですよ。フォークソングなんてまさにその極みだと思うし、思想と言うものを伝えるツールとして音楽というのは持ってこいなんだろうなというのもよくわかる。

音楽というかたちのないもの、目に見えないものは、心というものにいちばん近い存在なのかもしれないなあと思ったりします。空気の振動だから、音というものは。言葉にしなくても伝わる気持ち、みたいな感じというか。歌詞も同じように、理解するというよりは、感覚で掴めるものでいいんじゃないかなあ、というかそういうものが素敵だなあと思ったりします。

ググればなんでも正解が出てくるこの時代、不確かなものがあってもいいんでないかい。その不確かさのなかで自分の大切な何かが見つけられたら、それは一生ものだなと思います。
【2017.10.20 Friday 19:00】 author : sayako oki
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著者近況
▼ようこそいらっしゃいました! こちらはフリーランス音楽ライター沖さやこによる個人ブログです。熱量を大事にしながら、嘘をつかずに文章を綴っています▼「本音で語る音楽人」をテーマに掲げた音楽系ウェブマガジン「ONE TONGUE MAGAZINE(ワンタンマガジン)」を運営しています。自主制作なのでお金は絡んでません▼書くお仕事頂けたらとても嬉しいです。詳細はプロフィールをご覧くださいませ

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