「音」楽に「専」らのめりこみ「満」足と「充」実を多視点から伝えるブログ
 
DI:GA onlineさんでレポートを書きました
空想委員会『デフォルメの青写真』リリース記念ワンマン、ライブレポート!自信みなぎるライブの熱量から、6月1日スタートのツアーへの期待は高まるばかり!
http://www.diskgarage.com/digaonline/liverepo/38668

DI:GA onlineさんにて空想委員会の『デフォルメの青写真』リリース記念ワンマンのレポートを書きました。実はこのライヴはレポートで行ったわけではなくて、普通に観に行っただけでした。終演後にメンバーに挨拶をしたとき、委員長から「今日はレポートはあるんですか?」と訊かれ、「今日は頼まれていないんですよ」と返すと、「まじかー!」とみなさん残念がってくださって、うれしい気持ちと申し訳ない気持ちとの両方でした。

読者さんからも「レポートたのしみです」というコメントをいただいたりもしたし、おまけにすごくいいライヴだったので、これはブログかワンタンマガジンのコラムか何かしら文章に残したいな〜と思っていて。そんなところに、レーベルさんから「DI:GA onlineさんでレポートを書いていただけないだろうか」という打診がありました。うれしい!! でもレポートで行ったわけではなかったため何もメモってなかったから、メンバーがどこで何をしたとか、メンバーがどこで何を喋ったかが正確にわからない!!! その旨をご相談すると、特別に定点映像をお借りすることになりました。ちなみに普通のレポートではそんなことしませんよ。ちょっと反則技だと後ろめたさを感じつつ……。

わたしはいつもメモに、どの曲でどういうことを感じたかを細かく書いて、そのメモを参考にしてセトリに合わせて音源を聴いて当時の気持ちを呼び起こして文章に落とし込むので、このレポートに関しては完全に余韻のなかで書いていく作業でした。初めてお仕事させていただく媒体さんで初めてのことに挑戦するのは不安もあったんだけど、結果的には(映像のおかげもあり)自分の伝えたいことも90%は落とし込めたかなと思います。



空想委員会は「楽しい」の一歩先の感動を作れるバンドになってきています。もともと「エリクサー中毒患者」とか、ああいうミディアムナンバーでめちゃめちゃエモくなるタイプのバンドだから、最近のスタイルはバンドの本質的な部分が明るみになっているのかなとも思います。本編を『デフォルメの青写真』の曲のみにして、おまけに曲順はアルバムとは違うもの、という時点でかなりクリエイティヴなのに、それに加えて音楽を主役にして演奏でもって魅せるステージ展開というところも高ポイントです。

ディスるわけじゃないんだけど、最近はここで手拍子煽ってとか、ここでお客さんに声を出させてとか、ここで人を感動させるようなMCをして〜……みたいに、演出だけがうまいバンドが増えてるのがつまらないなあと思っていて。もちろん演出は大事なんですけど、演出に頼り切って演奏の熱量が疎かなライヴは面白くないなと、これまでいろいろライヴを観てきて思います。

空想委員会が自分たちの本質をステージへ投影できたのは、『デフォルメの青写真』というアルバムを作ったから、『デフォルメの青写真』の曲たちだから、という理由もあるのかなと思いました。それだけ大きなアルバムだと思う。あのアルバムの曲は、3人にとって全曲が自分の曲にちゃんとなってると思うんですよ。全曲が空想委員会の曲であり、三浦隆一の曲であり、佐々木直也の曲であり、岡田典之の曲である。それってロックバンドにとって大事なことだと思うんですよね。

セットリストの曲数は普段よりも少ないとはいえ、ちゃんとすべてに意志が通っていたので、いままで観た空想委員会のライヴのなかでわたしはいちばん満足度が高かったなあ。こんなライヴできるバンドになったんだな!! という感慨深さもあったと思います(偉そうですみません)(謎の親目線)(良くも悪くも恋する乙女要素が皆無)(どうしてもおかん)(もしくはヒーローに憧れる童貞男子)。

「空想ディスコ」をやらなかったところは必殺技に頼らなくてもいいライヴ見せてやるぜ! という気合いが感じられて、かっこいいじゃないか〜と思いました。「スタートシグナル」でギターを一心不乱にかき鳴らして、メガネを落としても集中力を切らすことなく演奏しきった委員長はめちゃくちゃかっこよかったし、最後に「メガネメガネ」な感じでメガネを探す姿も可愛らしかった笑



委員長は普段とてもクールなので、わたしが話しかけても結構素っ気なかったりするんです。あんまり目も合わせてくれない気がする笑 だからいままで文章を褒めてもらったこととかもないんですけど、この記事を拡散してくださったときのツイートを見て、ああこんなふうに思ってくださっていたんだなあと驚いたし、とてもうれしかったです。大事なバンドが増えていけばいくほど、どんどん手一杯になっちゃってる自分を責める日々ですが、委員長からわたしが無意識のうちにしていたことを、いいところだと教えていただいたような気がしました。

あと、DI:GA onlineさんで書けたことは、本当に本当にうれしいんですよね! 冊子のDI:GAは10代の頃から帰りの電車のお友達だったし、onlineのほうも文字サイズや写真が大きめで読みやすいし、ライターさんのカラーが出た記事が多い(おまけにネットでよくある感じの斬新な切り口風とかじゃなくて、古き良き商業誌的な落ち着いたアプローチなのがすごくいいなと思っていた)ので、いつか書ける日が来たらいいな……と思っていました。そんな機会をいただけたことも本当にうれしいしありがたいです。病的なまでに引っ込み思案のわたしが編集者さんに「また是非お仕事させていただけたらうれしいです!」とお手紙に書いちゃうくらい笑 本当にうれしいのです。

いまの空想委員会、超いい感じですよ。昔聴いていたひとも、名前は知っていて曲もちらほら知っているというひとも、いま彼らの表現に触れてみるのをおすすめします。ワンマンツアーは来月からスタートします。
【2017.05.24 Wednesday 01:47】 author : sayako oki
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【2017.03.30 Thursday 01:50】 author : sayako oki
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「自分のことは自分で守らないと」


小池一夫さんのツイートはためになるものが多い。もちろん自分と意見が違うこともあるけれど、なるほどなあ、と納得するものがほとんど。お会いしたことはないけれど、きっと素敵な方なんだろうなあ。上に貼り付けた小池氏のツイートは、4年くらい前に友人から言われたこととまったく同じでした。

その友人は家族以外でわたしのことを最も理解している人間です。彼はわたしに腹を立ててもそれを飲み込んで我慢するくらい怒らない子なのですが、わたしが心や身体を痛めつけられる状態でぼろぼろになりながら奮闘していると、必ずわたしのことを怒ります。病院に行かないと言えば怒り、休みを取らなければ怒り。普段へらへらしてて怒らないぶん、怒るとめっちゃ怖い。静かに強い怒り方だからまた怖い。父親を20年前に亡くしたわたしにとっては父親のようなひとです。年下だけど。

特に4〜5年前は仕事のことでいま以上に悩んでたので(この先どうなっていくんだろう、ずっとこのままなのかな、才能ないのかな的なやつです)、何度も「つらそうなのを見ているのがつらいから仕事を辞めてほしい」と言われていました。基本的に彼の言うことは聞いてきたけど、仕事を辞めてほしいという頼みだけは聞きませんでした。

ただ彼のお陰で「自分が無理することで丸く収まるならそれでいい」「身を粉にする」という考えは改めました。自分のスケジュールはちゃんと自分でなんとかして、無理なら無理だとちゃんと言おう、と思うようになりました。無理をして記事のクオリティが下がったり、身体を壊したりして大事になったら元も子もない(身体が弱いのでそれでもいろんなひとに迷惑を掛けるのですが……)。わたしは仕事は大好きだけど、ずっと走り続けられるタイプでもコツコツ物事を進められるタイプでもないので、ちゃんと寝たいし、ときどきは休みたいし遊びたい。仕事の精度を上げるためにも仕事以外のこともちゃんとしたいなと思っています。

ほんと、自分を守れるのは自分しかいないし、労働を無理強いするひとはこちらが身体や精神を壊しても責任なんて取ってくれないし。特にフリーランスは労災なんてないし、休んだらお金は入らないし。フリーランスは誰も守ってくれない。自分で自分を守らないとまじで死ぬ。あのとき彼がああやって言ってくれなかったら、わたしは気付けなかったかもしれないなと思います。持つべきものは友ですね〜。ひとの愛がひとを変えるのですね。愛こそすべて。

でもお仕事大好きだし、いろんなことがしたいです。自分のカラーとか守らなくても自分のカラーが出るくらいにはなりたいし、いろんな方々とお仕事するとそのぶんいろんな自分の引き出しを開けることができて、とてもたのしいのです。まだまだ未熟者ではありますが、いろんなことやれるように、もっとがんばります。
【2017.03.30 Thursday 01:01】 author : sayako oki
| 閑話/寫眞/取材記 | - | - |
勝ち負け
「負けないで」とか「負けるな」という言葉を聞くたびに、負けたっていいじゃないかと思う。わたしは第一志望の学校に受かったことがないし(第一志望は確実に落ちるからと言われて受験する高校も大学も変えた)、音楽媒体の仕事をしたいと思っていろんな編集部に履歴書を送ってもどこも書類審査すら通りませんでした。負けっぱなしです。でも負けたら負けたなりの人生があって、それが自分を育ててくれたなあとも思います。

負けとか勝ちとかなんやねん。知らんがな。と思っていて矛盾してるかもしれないけど、わたしはいま、バンドにも写真にも負けないかっこいいものを書けたらいいなあと思いながらライヴレポートを書いています。いま書いてるものはどちらも強敵なんですよ。バンドも尊敬しているバンドだし、写真はなんてったって鬼才・ヤオタケシ氏ですからね。ヤオさんの写真と自分の文章が一緒に載るのめちゃくちゃうれしいけど、ヤオさんの写真かっこよすぎるから必死ですよ。勝つなんておこがましいし、記事は調和が大事やと思うので、せめて追いつきたい、、!

ヤオさんの写真まじ最高(ただのファン)

問題のレポートは冒頭の部分だけ書きました、が、わたし的にはとてもいい感じです。わたしはいつもゆらゆらと書き始めて着地点を探していく感じなので、どんな記事になるのかまだまだ全然想像つかないけど、書き始めたときはこんな冒頭になるなんて予想もしてなかったから、きっと自分の予想を超えたものが書けるはずだ〜と信じてます。

最近書くのが楽しい。専門学校に入ったのが丁度10年前だったり、最近よく二十歳前後によく聴いていた音楽を聴き返しているのも影響してるのかも。最近すごくフレッシュな気持ちです。勝ち負けよりも「楽しい」を大事にしたいし、悔しいを燃やして「楽しい」にしたい。楽しむために悩みたいし努力したいもんです。
【2017.03.21 Tuesday 01:37】 author : sayako oki
| 閑話/寫眞/取材記 | - | - |
青年の主張(※めちゃくちゃ長い身の上話)
ライナーノーツとは、音楽レコードや音楽CDのジャケットに付属している冊子等に書かれる解説文をいう。通常はアーティスト本人ではなく音楽ライターやレコーディング関係者などによって執筆される。(Wikipediaより)

わたしは音楽について書けるなら、それが別にどんなものだって構いませんでした。とにかく書きたいという気持ちで続けてきました。でもあるとき、たぶん2年くらい前だったと思う。少しずつ書く場所が増えてきたわたしに、母親がちょっと照れくさそうな笑顔でこう言いました。「母さんはさやこに、CDの中に入っている解説文を書いてほしいのよ。やっぱり母さんの時代だと、音楽評論家の仕事というとあれなのよね」



母はそれまで、わたしの人生に何も口出しをしませんでした。そろばんよりも英会話をやりたいと言ったら英会話に通わせてくれたし、塾が楽しいからピアノを辞めたいと言ったら、あんなに高いピアノ買ったのにあっさり辞めさせてくれた。父親が死んだあとも大学に行きたいからと言ってめちゃくちゃ授業料の高い高校に行って、資金的な問題があって大学を諦めざるを得なくて、将来についていろいろ悩んでいたときにわたしは突如「音楽ライターになりたい」と思ってしまった。それを恐る恐る相談すると、母は「いいんじゃない、向いてると思う」とこちらが拍子抜けするほどあっさりOKしてくれました。進学校に通ってエリート街道を歩いてきた意味がなにもなくなる人生選択をしたわたしに、文句を何も言わなかった。わたしが音楽媒体への就職もうまくいかず何度も諦めようとするたびに、ライターになってからも何度もくじけて辞めようとするたびに、母親は「本当にやりたいことなんでしょう?」とわたしを叱咤激励してきました。母はわたしがどんな状況であっても、ライターとしてやっていけないわけがないと思っていました。

「さやこにCDのなかに入ったライナーノーツを書いてほしい」は、そんな母がわたしに言った初めての要望でした。それは売れてはいないとはいえ「音楽ライターになる」という夢をかなえてしまったわたしの、新しい夢になりました。



2月中旬、Shout it Outのレーベル担当さんから「本当はインタヴューを載せる予定だったけれど、スケジュールやその他もろもろの事情もあり、ライナーノーツを書いてもらえないだろうか」というご相談がありました。メンバー全員が二十歳になって初めての作品であり、バンドの1stフルアルバムのライナーノーツ。そんな貴重な機会をいただけるなんて、おまけに夢に一歩近づけるなんて、こんな光栄な話はあるだろうか。とてもうれしくて、断る理由は何もありませんでした。

でも、いざ書いてみようとしたとき、何も書けませんでした。プレッシャーです。与えられたテーマは「10代から20歳へ、メンバーの環境の変化と歌詞の変遷など、歌詞の読み込みを中心に各楽曲及びアルバムの解説」。まず、わたしは歌詞を中心に論じてきたことが、これまで一度もなかったのです。おまけに歌詞について論じるということは、アーティスト――ここでは作詞者である山内彰馬という人物像を決めつけかねない。そして聴き手の歌詞の解釈を狭めるものにも成り得る。非常にリスクが高い。じゃあ彰馬くんに歌詞の意味や想いを直接聞いてみる? いや、それだけは絶対したくない。それはライターとしてのプライドでもあるし、アーティスト自身も気付いてない部分まで論じてこそだろうと思ったからです。

何度も書き出しては消し、書き出しては消し……いつの間にか4時間経過し、時刻は13時を回っていました。完全に煮詰まりました。書ける気がしなくなって落ち込みまくった。そのときに「そうだ、久し振りに海に行くか」と思い立つ。わたしはメンタルが限界を迎えると海に行く習性がもともとあるのです。おまけにジャケットも海と青空だし、リンクしてて丁度いいし。と思って出掛けました。そのときのエピソードがこの日の日記です。ここにある「とある曲」は「青春のすべて」でした。



帰ってきてから、とにかく音楽のなかにいる山内彰馬という人間に向き合い続けました。時には彼の声に合わせて歌詞を口ずさみ、叫んでみたり。書いている最中もずっと緊張していました。原稿の送信ボタンを押す手も震えていました。でもとにかく、誰も気付いていない彼を探し当てたかった。〆切は27日だったけど、彼らにとって初の全国ツアーが始まる前に届けたかったから、この日のうちに書き上げたかった。二十歳の青年ふたりの背中を煽る、風のような文章を書きたかった。

わたしが『青年の主張』というアルバムを聴いてまず思ったことは「未完成すぎる」ということでした。アルバムとしてのまとまりもなく、とにかく成長真っ只中の彼らがただただいる、のみ。こんなに純度の高いものをどう評論したらいいのかがわからなかった(だからインタヴューも難しかった)。だけどわたしは、あのふたりがいろんなひとと力を合わせて作ったこの青さしかないアルバムを、絶対に肯定したかった。そして歌詞だけでなく、細川千弘というプレイヤーにもちゃんとフォーカスしたかった。それらをすべてひっくるめて書いた結果が、あのライナーノーツです。
https://seinen.ponycanyon.co.jp/

初めて尽くしだからものすごく緊張した文章で、読み返してみると初々しすぎて笑えてくる。でもまだこんなに初々しい文章が書けるんだ、というのがうれしくてたまらなくてにやにやしてしまう。とびっきりの愛とありったけの青が詰まった、未熟なライナーノーツが書けたことが、すごくうれしいんです。完璧主義なわたしがこんな気持ちを抱くなんて変な感じです。だから読んでほしいです。未熟だなあと笑ってほしいです。生まれて初めて、ライナーノーツを書きました。

というわけで『青年の主張』はわたしにとって特別なCDになりました。特別なCDやし、シャウト東京でライヴ全然ないし、ふたりはわたしがサイン会参加したらどんな顔するだろうと岡村ちゃんみたいなことを思ったので、インストアライヴに行ってCDを買ってインストアライヴとサイン会に参加してきました笑 家に帰ったら「CD買いに渋谷に行ったってことよね?」とおかんに笑われた。わたしも「そうだねえ」とけらけら笑った。



めちゃくちゃかっこいいサイトに、おまけにふたりの写真をバックにわたしの書いた文章が載っている。こんなにうれしいことある?? すごくうれしいし、とっておきの経験です。CDのなかのライナーノーツへの夢は、気長に追っておこうと思います。母が生きているときまでには叶えられたら……。このご時世厳しいし難しいとは思うけど、夢を見るのは自由なので言わせておいてください。

彰馬さん、千弘さん、Shout it Outチームの皆様、本当にありがとうございます。そしてもうわたしのいままでの人生すべてにありがとうという気持ちです。大袈裟ではなく真剣に。こんなこと10年前は知る由もない感情です。大人ってたのしいね。初めての経験をするたびに自分が変わっていくんだもん。30過ぎても青春が止まらないよ。わたしはわたしでがんばります。
【2017.03.08 Wednesday 17:09】 author : sayako oki
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心と頭、情熱と技術
最近ほとんどライターの仕事しかしてないからかもしれないけど、言葉というものにも敏感になってくるようになりました。この前、とある言葉に当てられて吐き気が止まらなくなってしまって、頭はくらくらするし、どうしようもなくて。その数日後にその言葉がずらずらっと大量に並んだ画像が目に入ってしまって、慌ててブラウザ閉じたんだけど手遅れでした…………何があったかはご想像にお任せします。

とあるアーティストさんに取材しているとき、「沖さんの文章は、やっぱり沖さんなんですよ」と言っていただきました。こんな機械でもともと設定された無機質な文字という造形の羅列に、自分自身が投影されていて、それが第三者にも伝わるというのは、本当に不思議なことだと思う。

わたしは真心や熱量が何よりも大事だと思ってるんだけど、そこにロジカルな要素を足すのが好きです。たとえば、この「たとえば」を漢字にする、ひらがなにするだけでイメージは変わると思う。それは自分にとってロジカルなことでもあるし、微細な表情を作ることでもある。そういう作業がとてもたのしい。

どこに読点を置くか、どこで文章を区切るか。どこをひらがなにしてどこを漢字にするか。どこで段落を区切るか。ここは不要なんじゃないか。ここはもっと丁寧に書くべきなんじゃないか。ここはもう少し勢いを出すべきなんじゃないか。そういうときは大体頭を使っている。心が頭をコントロールして、頭が心を調整しているような感じ。全部脳の信号だと言われればそれまでなんだけど、わたしは「こころ」という概念を信じているので、いい感じに心と頭を使っていけたらいいなあと思います。

音楽もそれに近いんじゃないかなあと思う。技術よりも大事なことってもちろんあるし、うまいだけの音楽はつまらないんだけど、技術は表情を作るうえで必要不可欠なことというか、気持ちをさらに具体的に伝えられるギミックだと思っている。ただ笑うのではなく、目を細めたり、右の口角だけ上げたりとか、そういうことができるのが技術なんじゃないか。そういう意味で技術を磨くのは大事なことだと思うのです。技術に甘んじたらだめだけど。

心をこめて作っていけば、意識せずとも人の顔は出てくるし、どんなものでもエモーショナルになると思う。わたしが尊敬するアーティストはそういうひとたちばかりだし、自分もそういうものを書いていけたらいいなあ
【2017.03.06 Monday 16:59】 author : sayako oki
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【2017.03.03 Friday 10:52】 author : sayako oki
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青と風と光ときみと


ということで、その原稿の対象となる作品が入ったiPodを持って海に行ったのですが、高波がすごくて浜に入れないようになっていました。入れぬのならば仕方ない。iPodでその作品を再生し、特に当てもなくあたりを散歩することに。

冬とは思えないあたたかさ。風が強くて、空は青くなったり灰色になったり、だけどすごく日の光が眩しい。イヤホンから流れる音楽が、身体を動かすごとに目の前の景色や、風と光とともに身体に入っていくようでした。本当は海と空の青を吸収したくて外に出たんだけど、歩いていくうちに「空のした、風が吹くなか、道を歩く」という状況のほうがこの作品を身体に入れられる、海に行けなくて良かったんだ、と額に滲んだ汗を拭いました。

そのあととある曲のイントロが流れ出したとき、わたしの左側には海が見えました。そのギターのアルペジオのきらめきは、まさしくわたしの前に広がるそれとまったく同じでした。高揚しました。こんな好タイミングで流れるなんてすごい偶然じゃないか。それ以降さらに自分のなかにその音楽が染み込んでくる感覚があって、途中何度も衝動的に走り出しそうになりました。

アルバムも終盤。「家に着くくらいにこのアルバムも終わったらドラマチックだな。でもまさかそんな偶然あるわけないよな〜」と心のなかでつぶやく。何も考えず家に戻り、鍵を差し込んで回した瞬間に、イヤホンから流れる音は止まりました。

ちょっと奇跡みたいだった。導かれるようだった。そういう奇跡を呼んでくれるバンドって、いるよね。彼らはわたしにとってそういう存在なのかもしれません。5日間引きこもってたからいい気分転換になったし、近所を昼間歩いたの初めてだった。あのとき肌で感じた風のような文章を書けたらいい。
【2017.02.23 Thursday 16:45】 author : sayako oki
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◆Skream! 2017年1月号(1/4発行)
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【2017.02.01 Wednesday 17:00】 author : sayako oki
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著者近況
▼ようこそいらっしゃいました! こちらはフリーランス音楽ライター沖さやこによる個人ブログです。熱量を大事にしながら、嘘をつかずに文章を綴っています▼「本音で語る音楽人」をテーマに掲げた音楽系ウェブマガジン「ONE TONGUE MAGAZINE(ワンタンマガジン)」を運営しています。自主制作なのでお金は絡んでません▼書くお仕事頂けたらとても嬉しいです。詳細はプロフィールをご覧くださいませ

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