「音」楽に「専」らのめりこみ「満」足と「充」実を多視点から伝えるブログ
 
ただより高いものはない
ワンタンマガジンは取材するお相手からお金をいただいていません。

金銭の授受がないということは、対等な関係と言うことです。だからわたしもいい記事を作るために結構自分の意見を強めに言います。でもこちらのやりたいようにしたいわけではなく、お互い意見を出し合って一緒にいい記事を作りたいと思っています。

だから、「まあ無料だし」だけのテンションで来られちゃうと結構しょんぼりしちゃう。お金は発生してないし、わたしも利益は求めてないけれど、普段わたしがお金を稼いで生活をしている技術を無料で使っているということはわかってもらいたい……と思ってしまうのです。当たり前ですが、ワンタンマガジンの取材を入れていたら、その時間にわたしはほかの仕事を受けられません。わたしの時間を使っているということもわかってほしいのです。少ない金額or大したものではありませんが、カメラマンさんにもお礼はお渡ししています。

ワンタンマガジンというメディア自体に拡散力はないかもしれません。でもわたしはライターだけで生活しています。アルバイトもしていない、書くことだけで生活しています。そのプライドはあります。べつに見返りを求めているわけではないけれど、それを「まあ無料だし」のテンションでやられちゃったり、「全部こっちのスケジュールに合わせてくれなきゃ困ります」みたいな姿勢で来られちゃったり、歩み寄りがないと、やっぱりしんどいです。

わたしは商業メディアでできないことをやりたくて、面白いこと、たのしいことをしたくてワンタンマガジンを始めたんだけど、それらの理由でたまにたのしくなくなっちゃうことがある。……という愚痴っぽいブログになっちゃいました。すみません。

愚痴らせてもらったぶん、明日からすっきりした気分で仕事しよう。そんでもって人間力上げていこう! やっぱ人間力高い人はかっこいいもんね。自分がかっこいいと思う人になりたいなあと思います。日々しょーじん!
【2018.02.18 Sunday 02:34】 author : sayako oki
| 閑話/寫眞/取材記 | - | - |
財布と生活


2007年。専門入学直前に1万円の白い革財布(銀のドット入り)を買ったら、使い始めて3ヶ月くらいで銀が変色し、白い部分も汚れてきた。「白い財布はあかんし、中途半端な安物もあかんわ」と思った23歳のわたしは、その年の夏にヴィヴィアンの財布を長財布を買った。本当はもっと気に入ったデザインがあったのだが、23100円が限界だったし、それも予算オーヴァーだった。

わたしは音楽媒体で働くことを目標に専門学校に入学した。当時は伊豆高原に住んでいて、そこから西新宿のはずれの学校まで新幹線も使って片道3時間かけて通っていた。田舎に住んでいたからどこに行くにも財布が必要で、定期入れを落としたことがきっかけでPASMOも財布に入れることにした。財布にはバファリンもお守りも絆創膏も入れてある。無意識のうちに「財布がひとつあればどこへ行くにも安心」という状況を作っていた。

だがその財布、2017年の春ごろからファスナーの布の部分が破れてきたり、閉まりも悪くなり、本革の部分はめくれてきたりと、ガタがきはじめた。それからというもの、新しい財布を探すためこまめに丸井と伊勢丹を覗くようになった。だがいつ見てもどの財布もどうもピンと来ない。めちゃくちゃ魅力的なものがふたつあったが、それぞれ12万円と8万円だった。貧乏人には無理無理。それならいいイヤホン買うわ。

そんなこんだで10ヶ月ほど経ち、今年の1月中旬にファスナーの一部分が壊れ、1月30日にはとうとう完全に現金入れのファスナーがすべて閉まらなくなってしまった。というわけで次の日、丸1日かけて新しい財布を探した。丸井伊勢丹西武京王小田急といった百貨店やアウトレットを見て、グッチコーチプラダバーバリーアナスイサマンサタバサなどなど本当にいろんなところの財布を物色し、最終的に結局またヴィヴィアンに落ち着いた。

家に帰り、壊れた財布から新しい財布に中身を移す。ひと通り移し終えて、ふと10年半使い続けた財布に目をやる。その財布を使っていた10年半のことが鮮明にいろいろと思い起こされた。専門学校時代の同期の顔も、いまは疎遠になってしまったあの人たちの顔も、旅行に行ったときのことも、待ちに待ったCDを買うときにこの財布からお金を取り出したときのことも、楽しかった飲み会のことも、本当にいろんなことが蘇ってきた。

中身がなくなって薄くなった財布は、なんだか急に生気がなくなってしまったようで、これまでよりもボロボロ具合も汚れも際立って見えた。職務を全うし満身創痍で現役引退するという事実は、がむしゃらに夢を追いかけ続けた専門学校〜若手ライター時代の青春の終わりを告げられたような感覚にもなった。(でも専門学校生時代に買ったiPod classicがまだ現役だけど!)

この財布と生活をともにした10年半という時間は、自分の人生のなかでも非常に濃く特別な時間だった。これからの日々もそう思えるものにしたい。まずはこの新しい財布のクレジット一括払うミッションというエピソードゼロを乗り越えてからですかね。
【2018.02.01 Thursday 14:51】 author : sayako oki
| 閑話/寫眞/取材記 | - | - |
2018年1月分お仕事リスト
◆PAPER DI:GA Vol.267(1/1 発行)
【インタヴュー】
・ORESAMA インタビュー

◆DI:GA online
【インタヴュー】
ORESAMA、再メジャー・デビューの2017年を軽やかに走り抜けた先で魅せる、進化系のライブ!
GOOD ON THE REEL セルフプロデュースによるミニアルバム『光にまみれて』リリース記念!千野隆尋(Vo)&伊丸岡亮太(Gt)に訊いた、最新作のこと、全国ツアーについて
【ライヴレポート】
Shout it Out ワンマンライブ「GOODBYE MY TEENS」東京公演をライブレポート!
【コラム】
ORESAMAが初めて行ったライブは?表現者のかっこよさに気づいたPerfume、憧れのBUMP OF CHICKEN!
GOOD ON THE REEL・千野隆尋(Vo)&伊丸岡亮太(Gt)が初めて行ったライブは?

◆ニジ★スタ
【イヴェントレポート】
新入社員の千葉翔也、堀江 瞬、吉永拓斗が登場!ーKiramuneカンパニー#21 収録レポート

◆Skream! 2018年1月号(1/5発行)
【インタヴュー&ディスクレヴュー】
ヤバイTシャツ屋さん『Galaxy of the Tank-top』
Brian the Sun『the Sun』
PENGUIN RESEARCH『近日公開第二章』
KAKASHI『ONE BY ONE』
【ライヴレポート】
Permanent Vol.4@下北沢LIVEHOLIC
(act:ゆるふわリムーブ、ユアネス、神はサイコロを振らない、LINE wanna be Anchors)
【ディスクレヴュー】
The Floor『ターミナル』
ゲスの極み乙女。『戦ってしまうよ』
【特集】
年間ベストチャート2017
(アルバム10枚、ニューカマー、ライヴ、MV、ジャケット、総評)
【連載コラム】
・アブストラクト マイライフ vol.54
The Floorメジャーデビューによせて

◆skream.jp
【インタヴュー&ディスクレヴュー】
ゲスの極み乙女。『戦ってしまうよ』
【ライヴレポート】
CIVILIAN@LIQUIDROOM ebisu

◆ONE TONGUE MAGAZINE
【インタヴュー】
ザ・スロットル、自らレッテルを剥がした第2フェーズの“NEW侍ロックンロール”(前編)
ザ・スロットル、自らレッテルを剥がした第2フェーズの“NEW侍ロックンロール”(後編)
【2018.02.01 Thursday 13:35】 author : sayako oki
| 月別お仕事一覧 | - | - |
熱いわりにドライ
完全に自分の話なので、読まなくて全然オッケーのブログです。言葉にして発信しないと心情が整理できない&前に進めないという厄介な性分でして。。

親しい人から「他人に興味がないでしょ」、家族みたいな存在で大好きだった友達からは「人を好きになったことある?」と言われるほど散々なわたくし。言われた当時は反論したけど、いま落ち着いて考えてみると半分当たりで、半分違うかなあと思います。

そのへんの性質はライターのスタンスにも反映されていて、わたしのアーティストに対する「好き」という気持ちは、超上から目線みたいだけど「評価する箇所がある」と「尊敬できる」という気持ちとイコールです。だからたまに「誰推しなんですか?」とか「メンバーの中で○○が好きなの?」とか「○○くんのこういうとこ超かわいいですよね」とか言われると「え????????」と思ってしまうのです。わたしの推しは安住アナと大倉忠義だけだし(10代のときから好き&ふたりともいまも仕事に関係ないので)、それでもそんなに熱心に出演番組チェックしているわけでもないし、最近は関ジャニ∞も箱推しになってきました。

こういうこと言うと、ドライだね〜つまんないやつだね〜可愛くないね〜と言われたりするのですが。もちろん人として友好関係を築けることは超幸せだし、関わっている方々全員ごはんや飲みに行こうと言われれば喜んで行きます。仲良くなるのは大歓迎だし超うれしいけど、虎視眈々と「仲良くなりたい」と狙っている要素は皆無なのです。仕事に必死でそんなこと考える余裕ないです。アーティストに限らず関係者さんもそうだし、これまでの学生生活やアルバイト先でも同じような感じ。アルバイト先の人とは友達にすらなれない(友達になっちゃうとバイト先でどういう振る舞いをすればいいかわからない)くらいだったから、だいぶ緩和したと思います。

たまに「立場を利用して近づこうとしてる」みたいに言われたりして、もう勘弁してくれよ!という気持ち。30過ぎてからだいぶなくなったけど、いまでもたまに言われるので落ち込む。年齢とか関係なく、わたしはそのアーティストの魅力をひとりでも多くの人に伝えたいだけなのです。わたしが「いい」とか「好き」と発信するだけで興味を持ってくれる人も(少ないとはいえ)いらっしゃるので、それなら発信していきたいし。なにより単純に、お世話になっている人たちの力にはなりたいですよね。自分のできるだけの力を注ぎたいし。

私生活と仕事は分けたいタイプなのですが、友達から「沖ちゃんの場合はそれも全部仕事のため……というか書くためだよね」と言われたことがあります。私生活を充実させるのは仕事で得られない刺激を得て、それを書くことに還元するためだと。いろんな人と話したいと思うのもそうだろうと。あー、確かにそれはあるかもしれないなあ、と思ったけど、わたしほんと人を利用している非情な人間な感じがしますよね。もちろんその人を大事にしていることには変わりないんだけど、生活の主軸が書くことなのは間違いないから。

ということもあって「他人に興味がない」や「人を好きになったことあるの?」と言われたことにも、時間が経ってちょっと納得してしまったのです。他人に興味がないことはないし、人を好きになったこともありますけどね!

いいと思ったアーティストは全力でいい部分を評価して微力ながら広めていきたいし、文章を通して読者さんとコミュニケーションしていきたいし、自分の文章や取材でアーティストさんに刺激を与えられたらうれしい(印象に残らないのがいちばん無意味だと思うから、ケンカしたいわけではないけど怒らせてしまうのもある意味アリだと思っている。嫌われるの怖がっていたらいいものも書けないし、いい取材もできないというのが持論です)。どんなに好きなアーティストにも最低1枚はピンとこないアルバムがあるのは当然だと思っているし、アーティストをリスペクトしているぶん、リスナーとしてのプライドも持っていきたいなと思うわけです。

というわけで今日も原稿を書きます。
【2018.01.05 Friday 14:22】 author : sayako oki
| 閑話/寫眞/取材記 | - | - |
2017年12月分お仕事リスト
いろんな編集者さま、アーティストさま、演者さまとお仕事させていただけたらうれしいです。ご連絡お待ちしております。
連絡先:s_o_518(アットマーク)yahoo.co.jp

◆STER EDGE 005(12/20発行)
【インタヴュー】
「Toshiya's Creativity」内 Toshiya×Hide TANAKA 対談

◆ニジ★スタ
【イヴェントレポート】
取引先・阪口大助社長を徹底解剖&リーデング事業のこぼれ話も――Kiramuneカンパニー#20 収録レポート

◆Skream! 2017年12月号(12/1発行)
【インタヴュー&ディスクレヴュー】
SHE'S『Wandering』
amazarashi『地方都市のメメント・モリ』
ねごと『SOAK』
katyusha『I Like Me』
LiSA『ASH』
BiSH『THE GUERRiLLA BiSH』
あゆみくりかまき『反抗声明』
【ライヴレポート】
Bentham@赤坂BLITZ
挫・人間@渋谷CLUB QUATTRO
灯火祭2017@高崎ライヴハウス3会場
【連載コラム】
・アブストラクト マイライフ vol.53
フジファブリック志村さんのこととSHE'Sインタビューこぼれ話

◆skream.jp
【ライヴレポート】
Permanent Vol.4@下北沢LIVEHOLIC
(act:ゆるふわリムーブ、ユアネス、神はサイコロを振らない、LINE wanna be Anchors)

◆ONE TONGUE MAGAZINE
【インタヴュー】
横浜発・異ジャンル同世代4バンド、身内ノリを飛び越えた結束――SMDRフロントマン座談会
【コラム】
ONE TONGUE AWARDS 2017 冒頭文
ONE TONGUE MAGAZINEの2017年を振り返る
ONE TONGUE AWARDS 2017 沖 さやこ 篇 年間ベストアーティスト
【ディスクレヴュー】
ザ・スロットル『A』
【2018.01.04 Thursday 12:37】 author : sayako oki
| 月別お仕事一覧 | - | - |
年末のご挨拶
いつも記事を読んでくださっている皆様、SNSやメールでリアクションやメッセージを送ってくださる皆様、ライヴで声をかけてくださる皆様、アーティストの皆様、ご関係者の皆様、友人の皆様、家族、2017年も大変お世話になりました。ありがとうございます。

今年はスクラップ・アンド・ビルドな1年でした。5月から8月は何かに取り憑かれてるレヴェルで公私ともに生き地獄でした笑 ずっと大事に守っていた縁が壊れてしまったり、ずっと堅実に積み重ねていたものが一気に奪われてしまったり。絶望感しかなかったですねえ〜。生きた心地がずっとしなかった。

でも、疎遠になっていた縁がまたつながったり、新しい出会いがあったりと、なくなるだけではなかったのが救いでした。絶望感のなかでいろんなことを考えたし、自分がどういうスタイルで書いていきたいのか、自分がどうしていきたいのか向き合うことも多かったです。大人になればなるほど、なんとなくやり過ごすことが増えていくけど、なんとなくのまま生きていったら自分はだめになると思った。自分を見つめ直すいい機会だったのかなと思っています。

いろんなことに気付けた1年でした。それはいろんなことを乗り越えられたからだし、乗り越えることになったのは失うものが多かったからだと思います。つらかったし、いまもつらいけど、いい年だったし、幸せだなと思います。わたしがこうしてライターの仕事をするという夢を叶えているのは、関わってくださっている方々、かつて関わってくださった方々、みなさんのお陰だと心の底から思います。縁が途切れても、その事実は変わりません。ずっと忘れたくないし、ずっと大事にしていきたいことです。

乗り越えないといけないことはたくさんあるけれど、時には落ち込みながら、前向きにサヴァイヴしていきたいものです。青くさく真摯に謙虚にまっすぐ向かい合っていきたいと思います。長々独り言、申し訳ございません。お読みいただきありがとうございます。来年もどうぞよろしくお願いいたします!
【2017.12.31 Sunday 01:52】 author : sayako oki
| 閑話/寫眞/取材記 | - | - |
2017年11月分お仕事リスト
いろんな編集者さま、アーティストさま、演者さまとお仕事させていただきたいです! 〆切守ります手抜きしません! ご連絡お待ちしております。
連絡先:s_o_518(アットマーク)yahoo.co.jp

◆LiNK. Vol.002 音楽と人増刊(11/16発行)
【「サンリオ男子」特集】
・原作プロデューサー 皆川美穂氏 インタヴュー
・アニメ制作プロデューサー 松岡貴徳氏 インタヴュー

◆BARKS
【インタヴュー】
イトヲカシ、「王道の音楽を作りたい」
【特集記事】
BiSH、一筋縄ではいかない無敵の“楽器を持たないパンクバンド”

◆ニジ★スタ
【インタヴュー】
浪川さんを使って僕の好きなことをやる――Uncle Bomb 3rdミニアルバム『No Way, But』インタビュー(前編)
吉野くんは僕に言いたいことバンバン言いますよね?――Uncle Bomb 3rdミニアルバム『No Way, But』インタビュー(後編)
【イヴェントレポート】
総務部・浪子とのデートシミュレーション!恐怖(?)の東京新旧デートスポットめぐり――Kiramuneカンパニー#19 収録レポート

◆Skream! 2017年11月号(11/1発行)
【インタヴュー&ディスクレヴュー】
Brian the Sun『カフネ』
ORESAMA『流星ダンスフロア』
【ライヴレポート】
cinema staff@日比谷野外大音楽堂
新里英之(HY)×稲村太佑(アルカラ)@下北沢LIVEHOLIC
【ディスクレヴュー】
CIVILIAN『eve』
SHE'S『Wandering』
【連載コラム】
・アブストラクト マイライフ vol.52
ミューズ音楽院・ミューズモード音楽院のゲスト講師として登壇してきました

◆skream.jp
【インタヴュー&ディスクレヴュー】
SHE'S『Wandering』
katyusha『I Like Me』
LiSA『ASH』
BiSH『THE GUERRiLLA BiSH』
あゆみくりかまき『反抗声明』
【ライヴレポート】
挫・人間@渋谷CLUB QUATTRO

◆激ロック 2017年11月号(11/10発行)
【インタヴュー&ディスクレヴュー】
MERRY『エムオロギー』&47都道府県ツアー「システムエムオロギー」

◆ONE TONGUE MAGAZINE
【インタヴュー】
若手カメラマンは写真でどう生き残る? 本音と悩みと大きな夢
【ライヴレポート】
自由奔放な狐たちの10周年を祝す爆音と狂乱の祭典――FOX LOCO PHANTOM 2017.10.10 at代官山UNIT
【2017.12.04 Monday 16:41】 author : sayako oki
| 月別お仕事一覧 | - | - |
主観
音楽メディアで働くことを目指して音楽系の専門学校に入った。専門学校2年生の在学中にインターンとしてライターさんのアシスタントを始め、「ライヴレポート書いてみる?」と言われて生まれて初めてライヴレポートというものを書いた。その当時田舎住まいのわたしはライヴハウスに行くのも年に3回が限界だった。ライヴレポートを読むとライヴに行けないことが悲しくなるから、ライヴレポートというものを読んだこともあまりなかった。

ノウハウがわからないまま書いたライヴレポート処女作はぎったぎたに言われてボツになった。どんなことをぎったぎたに言われたのかは記憶から抹消したらしくさっぱり覚えていないが、そのとき言われた言葉で唯一覚えている言葉がこれだ。

「沖さんがどう思ったのか、どう感じたのか書かないと意味ないんだよ」

同じようなことを音楽評論家の講師にも言ってもらったことを思い出す。音楽について文章を書く世代の違うおふたりがこう言うのだから間違いないと思った。文章は「自分がどう思ったか」を書くことが正しいと信じた。それは自分自身の感覚を信じることでもあった。

でも誰もがそういう考え方を持っているわけではなかった。「沖さんの文章は主観が強すぎる」と言われたこともあるし、自分の主観の部分がオールカットされて世に出たこともある。「これじゃ載せられない」「歌詞について触れる必要はない」「あなたの感覚の比喩は要らない。もっとどんなジャンルなのか、どんな音楽に似ているのか書いてくれ」――自分の信じたことが真っ向から否定されることは少なくなかった。

自分はどういうものが書きたいだろうか? そう考えたとき、やっぱり自分なりにアーティストにスポットライトを当てたい、自分なりにそのアーティストの音楽を言葉で表したいということだった。そのとき「自分がどう感じたかを書くこと」は必要不可欠だった。「尊敬と配慮は忘れずに自分の主観を書こう。それで嫌われたなら仕方がない。相性が悪かったとしかいいようがない。当たり障りのないものが書きたいの? 違うでしょう?」。そう自分に言い聞かせながら書き続けてきた。

今日届いた編集さんからのメールにこう書いてあった。「沖さんの主観をいろいろ織り交ぜてほしい」。「好きな気持ちを存分に出してくれて構わない」や「自由に書いていただいて結構です」と言われることも多く、その答えとしてわたしは主観を書き続けてきたけれど、こんなにストレートに自分の主観を求められたのは、7年半の人生で初めてだった。何気ない一言だったと思うが、わたしはなんだかとてもうれしくて、涙があふれてきてしまった。

自分の主観が正しいとは思っていないし、間違っていてもいいと思っている。わたしの「わたしはこう思う、こう感じたよ」が、誰かの何かしらの刺激になることを願って、わたしは今日も文章を綴る。
【2017.11.25 Saturday 00:15】 author : sayako oki
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2017年10月分お仕事リスト
いろんな編集者さま、アーティストさま、演者さまとお仕事させていただきたいです! 〆切守ります手抜きしません! ご連絡お待ちしております。
連絡先:s_o_518(アットマーク)yahoo.co.jp

◆ミューズ音楽院/ミューズモード音楽院 ゲスト講師
「プロデュース・ラボ」登壇

◆Brian the Sunオフィシャル案件
【ライヴレポート】
・ブライアンフェス@赤坂BLITZ
(act:Brian the Sun、THE ORAL CIGARETTES、SPECIAL OTHERS、感覚ピエロ)

◆PAPER DI:GA Vol.264(10/1 発行)
【インタヴュー】
・HINTO「LAST NIGHT」インタヴュー

◆DI:GA online
【コラム】
安部コウセイ(HINTO)が語るふるさとのこと。誰にも言えなかった父親・安部慎一(漫画家)への悩みを打ち明けた、大浦池での魚釣り話。
安部コウセイ(HINTO)の愛用品。「ワンタンスープと練り香水」

◆ニジ★スタ
【イヴェントレポート】
梅原裕一郎、中島ヨシキ、西山宏太朗、花江夏樹がコント、ゲーム、トークに奮闘!――天津向プロデュースのアニメと音楽の祭典『アニ×ワラ Girls Site SP』レポート

◆Skream! 2017年10月号(10/1発行)
【インタヴュー&ディスクレヴュー】
ベイビーレイズJAPAN『THE BRJ』
挫・人間『もょもと』
【特集記事】
brainchild's『brainchild's TOUR 2017 G?? パイロット盤』
【ライヴレポート】
HAMMER EGG vol.7@shibuya eggman
(act:ircle、WOMCADOLE、LOCAL CONNECT、The Floor、kobore)
【ディスクレヴュー】
THE ORAL CIGARETTES『BLACK MEMORY』
HINTO『LAST NIGHT』
【連載コラム】
・アブストラクト マイライフ vol.51
Shout it Outのライヴを1年間観てきて思うこと

◆skream.jp
【インタヴュー&ディスクレヴュー】
ORESAMA『流星ダンスフロア』
【ライヴレポート】
新里英之(HY)×稲村太佑(アルカラ)@下北沢LIVEHOLIC

◆激ロック 2017年10月号(10/10発行)
【ディスクレヴュー】
SPYAIR『KINGDOM』
彼女 IN THE DISPLAY『GOLD EXPERIENCE REQUIEM』
【2017.10.27 Friday 01:52】 author : sayako oki
| 月別お仕事一覧 | - | - |
歌詞=
この前眼科で気球で視力測って、使ってる眼鏡の度数を調べられたあとに、人力の視力検査をしたんですけど、わたし片目0.02レヴェルのド近眼なもんで、裸眼を測るときには視力検査の盤面ではなく、看護師さんがランドルト環が描かれた紙を手に持って、それで測るんですよね。そんな感じで看護師さんに「わかりません」と言うと「だよねー、わかんないよねー笑」と言われ、「右……?」と答えると「えっ、意外と見えてるね!」と驚かれるという、いやいや確かにド近眼だけども患者相手にそのリアクション人間味あふれすぎやろ。楽しかったです。

今日は付き合いもまあまあ長くなるバンドにインタヴューをしました。わたしはもともと歌詞の意味とかを聞くのが苦手というか、なんか俗っぽくなるから好きではないんですね。もちろん込めた想いを話してくださるなら、それはとてもうれしいし「ああそういうことなのか」とも思えて面白いんですけど。自分から積極的に歌詞の意味を解剖していくことに興味がないんです。

それってなんでなんやろー、と自分自身に対してもずっと思ってまして。たぶん、ほんまに知りたいことなら、聞いてると思うんですよ。でも聞かないということは、やっぱそんなに知りたいと思ってへんねやろなーと。

そんで今日インタヴューをしていて思ったんですよね。歌詞って言葉じゃないねんな、音楽なんやなと。歌詞は音楽の一部とかではなく、歌詞そのものが音楽なんですよ。音でやっていることを言葉でやっているのが歌詞なんじゃないかと。

このギターの音は海みたいだね、とか言ったりすると思うんですけど、それとまったく一緒ですよね。その歌詞でイメージが膨らむとか、そういうのでいいと思うんです。

もちろん最後まで走り抜けて〜みたいな直球メッセージがドン!と乗った歌もあるし、そういう音楽の強さというものもあると思うんですよ。フォークソングなんてまさにその極みだと思うし、思想と言うものを伝えるツールとして音楽というのは持ってこいなんだろうなというのもよくわかる。

音楽というかたちのないもの、目に見えないものは、心というものにいちばん近い存在なのかもしれないなあと思ったりします。空気の振動だから、音というものは。言葉にしなくても伝わる気持ち、みたいな感じというか。歌詞も同じように、理解するというよりは、感覚で掴めるものでいいんじゃないかなあ、というかそういうものが素敵だなあと思ったりします。

ググればなんでも正解が出てくるこの時代、不確かなものがあってもいいんでないかい。その不確かさのなかで自分の大切な何かが見つけられたら、それは一生ものだなと思います。
【2017.10.20 Friday 19:00】 author : sayako oki
| 閑話/寫眞/取材記 | - | - |
 
著者近況
▼ようこそいらっしゃいました! こちらはフリーランス音楽ライター沖さやこによる個人ブログです。熱量を大事にしながら、嘘をつかずに文章を綴っています▼「本音で語る音楽人」をテーマに掲げた音楽系ウェブマガジン「ONE TONGUE MAGAZINE(ワンタンマガジン)」を運営しています。自主制作なのでお金は絡んでません▼書くお仕事頂けたらとても嬉しいです。詳細はプロフィールをご覧くださいませ

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